なんでもレビュー

RX-78GP02A GUNDAM GP02A
ガンダム試作2号機(サイサリス)

定価1800円、2003年10月発売

(名前をクリックでAmazonの通販ページへ)

 OVA「機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー」より、序盤のライバル機、ガンダム試作2号機(サイサリス)です。
 凶悪なフォルムに、巨大な肩アーマー、そして巨大な盾と核弾頭搭載バズーカー。およそガンダムらしくない、独特のガンダムです。
 一年戦争終結後に作られた試作ガンダムシリーズの2号機ですが、南極条約に違反して戦術核を搭載した異常な機体となっています。ジオン軍残党デラーズフリートの少佐、“ソロモンの悪夢”アナベル・ガトーによって強奪されてしまうわけですが、そのへんはOVAを見てください。


 ゴツイフォルムですが、可動範囲はかなりのもので、可動箇所も大したものです。
 同じバンダイの別コンセプトアクションフィギュア「ガンダムFIXフィギュレーション」のGP02を参考にしているのか、本来左肩にあるレーダーのようなパーツがありません。ちょっと不満。



 頑張ればこんなポーズでも自立します。
 GP01共々、海外版とは比べ物にならないほど進化しています。



 膝は二重関節でここまで曲がります。太ももの腰に接続するジョイント受けの部分も、かなり動き易いように作ってあり、技術の進化がうかがえます。
 足首は不思議な関節になっています。このおかげで、可動範囲は向上していますが関節の保持力が低下しています。


 足首の可動範囲はこんな感じ。


 こういうポーズなら安定します。横方向には安定した接地性を見せるんですが、気をつけの姿勢にすると後ろに倒れます。縦方向には弱いんですな。


 武器はシールドとビームサーベル二本、アトミックバズーカーのみです。


 アトミックバズーカーの砲身はシールド内に収納されています。このへんは海外版と同じですね。


 どうやって取り外すかというと、見ての通り(笑)


 ビームサーベルの柄はここに収納。
 サイドアーマーにつけてあり、後ろのパイプと繋がっています。


 抜いた後に、背中側から見たところです。
 なぜか後ろの腰アーマーが水平まで跳ね上げる事が可能。ここまで可動する必要はないんですが、なぜだろう?


 肩はココまで上がり、腕はこれだけ曲がります。ちょっと手抜きです、ごめんなさい。


 肩アーマー&アトミックバズーカー基部。
 肩アーマーの出来はかなりのもの。これのためにGP02は高いんだろうなぁと思ってみたり。


 左側の矢印が指しているブースターを動かすと、連動して右側のブースターが動きます。


 肩ブースターを展開状態にしても、ヘタルことはありません。ちゃんと「カチッ」と止まります。


 肩アーマーを正面に向けたままで、ブースターをフレキシブルに動かす事もできます。
 この安定のしかたは大したものです。
 おかげで、ポーズをつけるときにかなり表情付けがしやすくなっています。



 ビームサーベル使用時。
 腰のひねりや、踏み込みの深さ、太ももの開く範囲、ブースターの可動範囲など、様々な点でポーズがつけやすく出来ています。


 シールドは相変わらずデカイです。
 こういう極端な構え方ならできますが、普通に持たすと維持できません。
 つま先とか膝とかに引っ掛けて、ごまかさないといけないのは海外版のGP02と同じですね。
 もっと盾を軽量化するか関節を硬くして欲しいものです。


 それでもやはり格好は良い。
 さて、総評と行きましょう。
 全身の可動範囲はかなりのもの。アトミックバズーカーやブースターのギミックもかなり良好。首の可動範囲もかなりあり、首とノドで二つの可動箇所があるのも高ポイント。フォルムもよく、全体的に質がいいです。
 しかしながら、武器が少ない・関節保持力が弱い・購入時に良品を探すのが大変なほど、雑なつくりの物が目立つなど、万人にはオススメしにくい所もあります。
 武器に関しては、まあこんなものかなという気もします。しかし、GP01は先述の「ガンダムFIX」ではオリジナル設定のロングビームライフルがつき、MIAでもオリジナル設定のロングキャノンがつきました。そしてFIXのGP02はオリジナルのビームバズーカーが付属したのだから、MIAでもなにかつけるべきだったなと思います。GP01より値段が高いんだから、そのくらいはつけて欲しいのが本音ですね。あと、ビームサーベルの刀身が細すぎるのも気になりました。
 また、やはり気になるのが左肩のパーツ。なぜ設定を無視したのかが解りません。
 色々と惜しい所が目立ちますが、総合的に考えると、質は高い品でした。

評価箇所(最大点数) 点数 理由
可動(20点) 17 GP02をここまで動くようにする意味はあるのかと思うぐらい動く。
付属品(10点) 7 ビームサーベルの刃が細いのが難点。
海外版の弱点だった握り手問題は解決しましたが、銃の持ち手は右手だけ。
欲を言うならビームバズーカー等を付けて欲しかったかな。
プロポーション(20点) 15 好きなんだけども、謎の右肩デザイン設定無視でマイナスせざるを得ない。
細部ディティール(10点) 9 塗装が綺麗なのを引き当てればほぼ完璧と言える。
肩部ブースターの連動も格好良く、ディティールも凝っている。
関節保持力(10点) 6 肩アーマーの素晴らしい保持力でプラス。
足の保持力の弱さで大幅マイナス。それでこんな感じの点数に。
コストパフォーマンス(10点) 7 満足の行くレベルは充分に満たしている。
満足度(20点) 17 右肩デザイン無視、相変わらず盾重すぎ、アトミック以外の銃器が欲しい、
ビームサーベルの刃が細すぎて迫力がない、足の関節が弱い。
しかし接地性と可動範囲は良好で、何よりも「満足感がある」。これに尽きる。
合計(100点) 78点



     

F&H レビュートップへ なんでもレビュートップへ ESIO トップへ ESIO 入り口へ