なんでもレビュー

GF13-001NHII MASTER GUNDAM AND FUUNSAIKI
マスターガンダム & 風雲再起

定価2500円、2002年9月発売

 機動武闘伝Gガンダムのライバル機(?)、マスターガンダムです。
 主人公、ドモン・カッシュの師、東方不敗マスターアジアの愛機、クーロンガンダムがDG(デビルガンダム)細胞に侵食されて変化した機体とされています。

 ということで、マスターガンダム&風雲再起です。
 上の写真は、ちょっとズルしてますので、実際にはこのようなポーズを取ることは、まず不可能です。風雲再起の後足関節をキツくしたら、ひょっとすると可能かも知れませんが……
 不可能だと書いた理由は、接地性と多関節です。
 風雲再起は、後足一本に、三箇所の関節が設けてあります。そのため、上の写真のような、無茶なポーズを取る事は大変難しいです。また、蹄自体が、そう大きいものではないので、蹄二つだけで、マスターと馬の重量を支えることは大変難しい。何よりも、重心が不安定。
 風雲再起の角を、指などで上から支えることにより、上の写真よりもっと無茶なポーズを取る事も可能ですが、何も支えなしでは不可能だと思います。
 ここまで不可能を連発しているのにも理由がありまして、私自身、ずるをしたくなかったので、安定するポーズを二十分近く模索していたので……。
 上の写真の「ズル」は、マスターの左ウイングシールドを、壁(背景の黒い布ね)に当てているというものです。
 ウイングシールドと壁の摩擦で、無理やり支点を作ってるってわけです。大したズルじゃない気もしますが、この写真を見て「へぇ、こんなポーズ取れるんやったら買おうかな」と思われる方がいては申し訳ないので、自己申告。風雲再起を二本足で立たせるのは、まず不可能です。


 マスターガンダム、ディフェンスモードです。マント状のウイングシールドと差し替えることによって、この状態を再現できます。
 購入前から「差し替えで再現」を聞いていたので、このマント状ウイングシールドは、取ってつけたような、なんのギミックも無いものだとばかり思ってました。いやぁ、ところがどっこい、よく出来ている。
 胸の前で、パーツを止めていますが、このウイングシールドは展開できます。詳しくは下の写真。



 こんな感じ。また、羽の部分といいますが、一枚一枚のマントパーツは前後に可動します。
 まあ、ポージングの幅が、ほんの少し広がる程度で、物凄い可動ってわけじゃないですが。
 確かマスターグレード(プラモデル)のマスターガンダムも差し替えだったと思うので、MIAでも差し替えが当然といえば当然でしょう。



 そして、通常状態です。先に欠点を書いときます。
 ウイングシールド重すぎ。
 マジで重いので、物凄くバランスが悪いです。重心ズレまくり。右端の写真が少し前傾姿勢になっているのを見ていただいたら、解ると思います。
 これは、ウイングシールドのパーツを中抜きしたりして、軽量化すれば問題はないかと思われます。
 格好いいだけに、勿体無い。直立ポーズだと、あまり重心の悪さが気になりませんが、アクションポーズを取らせると、一気に重心の悪さが目立ちます。
 ちなみに、ウイングシールドはそれぞれ、三箇所可動となっています。



 続いて、ギミックです。
 左側の写真を見ていただきたい。
 右腕に注目。肩のアーマーの下に、ゴッドやシュピーゲルと同じく、横への可動軸があります。ただし、足にはありません。
 左腕に注目。伸びてますよね? 腕パーツの差し替えにより、ニアクラッシャー(腕を伸ばした状態)を再現可能です。
 関節としては、右の写真を見ていただきたいのですが、膝は単一関節です。ゴッドやシュピーゲルのような二重関節ではありません。
 腕も多重関節ではなく、単一の関節だけです。
 これだけで考えれば、ギミックはゴッドやシュピーゲルに劣っています。
 背中の穴ですが、あそこにウイングシールドを差し込みます。
 体の色は、真っ黒に見えますが、実はちょっと違ったり。



 付属品です。
 マント状ウイングシールドと、ウイングシールド。
 握り拳に、差手、ダークネスフィンガーに、ニアクラッシャー、マスタークロスです。
 この他に、風雲再起本体と、手綱が付きますが、画像は割愛。


 先ほど、「これだけで考えれば、ギミックはゴッドやシュピーゲルに劣る」と書きましたが、上の写真こそが、ゴッドやシュピーゲルには無かった要素。
 まず、腰。360度回転できますので、腰の入ったひねりポーズが可能です。腰アーマーの切込みが深く、材質も柔らかいので、太ももの可動範囲が広いです。
 肩アーマーも腕の可動をまったく邪魔せず、腕をほぼ水平に上げることができます。


 多少ズルした、のけぞりポーズ。
 ウイングシールドで支点を増やしてます。両足と両羽で四点の支点。卑怯やね(笑)
 上の写真で、肩の可動、腰の捻り、太ももの可動範囲、シールドの重さなどが解っていただけると思います。



 同じく重心の悪い、ゴッドガンダムとの対決。
 少なくとも、マスターとゴッドでは、重心といい、ポーズの幅といい、完全にマスターが上です。
 ゴッドはギミックの多さとフォルムだけで勝負といったところか。



 石覇天驚拳でも、波動拳でも、かめはめ波でも結構ですが、とにかく、ソレ系のポーズ。
 ダークネスフィンガーのクリパーツがキレイです。
 これも何気に、右側のウイングシールドで支点を作っちゃってますね。意図したわけではないですが。
 指が尖っている所もちゃんと再現していまして、かなりイイ感じです。


 ちなみに、風雲再起にはゴッドも乗れます。
 色的に考えても、ゴッドガンダムを乗せた方がしっくりきますね。
 ちょっと騎馬戦チックに、ビームソードなんぞ持たせて見ました。
 風雲再起はマスターやゴッドをマウントさせるためのパーツが存在しません。
 根性で乗ってくれと言わんばかりに、普通に座ってもらわなければいけないのです。
 手綱を付けて、それを持つことにより多少のバランスは取れるようになっていますが、結構無碍な馬です。


 マスタークロスを持たせてみました。
 マスタークロスには、さり気なく指の跡が付いていまして、そこを目印にしてマスタークロスを持たせると、安定します。
 全体的に見て、付属品の多さや、フォルムの格好よさから考えて、かなりおすすめできると思います。
 腕に覚えがある方なら、羽の軽量化と可動範囲の拡大くらいはやってのけると思うので、そういう方なら必買でしょう。

評価箇所(最大点数) 点数 理由
可動(20点) 13 材質などにも努力の跡が見える。
これで太ももに回転軸があればもっと評価できたが、残念である。
付属品(10点) 8 風雲再起のオモチャ感が過ぎるのでマイナス。
その他は満足です。
プロポーション(20点) 16 格好良い。かなり格好良い。
しかしオモチャっぽい風雲再起と重すぎるマントでポーズが付けづらい点も。
細部ディティール(10点) 6 悪くはないのだが、風雲再起がネジ穴だらけなのはいかがなものか。
関節保持力(10点) 5 マントを支えられない足腰と、主人に似て足腰の弱い馬。問題です。
コストパフォーマンス(10点) 5 頑張ってはいるんだけども、出来の悪い部分も目に付くので普通かな?
風雲再起がもうちょっと頑張ってくれたらもっと点数付けれたのに。
満足度(20点) 12 マントの軽量化、風雲再起の「オマケ感」の軽減、太ももの可動軸。
これらの点を追加できれば満足度は跳ね上がる。
何も付けないマスターの素体自体で考えるとかなり満足。だが値段が……。
合計(100点) 65点


 入手は困難ですが、Gガンダムはラインナップが凄まじく、全MIAの中で一番機体ラインナップが充実していると言っても過言ではありません。
 シャイニングガンダム、ボルトガンダム、ドラゴンガンダム、ガンダムローズ、ガンダムマックスターの新シャッフル同盟のガンダム5機。
 ノーベルガンダム、ガンダムシュピーゲル、マンダラガンダム、ジョンブルガンダム、ネロスガンダム、クーロンガンダム。
 ゴッドガンダム、マスターガンダム&風雲再起の師弟機に加えて、デビルガンダム第一形態、デビルガンダム最終形態。
 天剣絶刀ガンダムヘブンズソード&デスアーミー、獅王争覇グランドガンダム、笑倣江湖ウォルターガンダム&ライジングガンダム。このマスター、ヘブンズ、グランド、ウォルターは4機でグランドマスターガンダムへ合体可能。
 さらに限定販売でマタドールガンダム&ガンダムゼブラ、ミナレットガンダム&ファラオガンダムIV世、コブラガンダム&バイキングガンダム、アシュラガンダム&スカルガンダム、マーメイドガンダム&ネーデルガンダム、ゼウスガンダムなどが「トイズドリームプロジェクト」で国内版が数量限定で作られました。

 これが海外版になると、マスターガンダム&風雲再起以外の全てのセット商品がバラ売りの単品発売で商品展開されており、更には新シャッフル同盟の5体のハイパーモード版(金色)、ゴッドガンダムハイパーモード、ゴッドガンダム&風雲再起、マスターガンダム単品、ノーベルガンダムバーサーカーモード、シャイニング(ダメージ版)&ゴッド(リペイント版)といったバリエーションの他、ヘブンズソード&ダークネロス、グランド&ダークジョンブル、ウォルター&ダークノーベルというDG細胞によって変質し、デビルガンダム四天王となる機体のオリジナルカラーも販売されています。もちろんこれも合体可能。Amazonなどでは難しいですが、各種ネット通販(海外含む)や、地道にホビーショップなどを回って探してみるのも良いでしょう。


    

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