なんでもレビュー

MSZ-006 Z GUNDAM
ゼータ・ガンダム(セカンドバージョン)

定価1500円、2003年5月発売

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 「機動戦士Ζガンダム」の主役機、ゼータガンダムのセカンドバージョンです。
 このセカンド版とファースト版の最大の違いはウェーブライダーへの変形でしょう。
 百聞は一見にしかず。こんな感じ↓


 意外と格好いい(失礼)。
 このZの流れを汲むリ・ガズィの変形がちょいと無茶があったのに対し、こちらの変形は凄い! ちょっとどころじゃなく、無茶というより「それは無い」という変形の仕方です(ぉぃ
 ま、それは追い追い書くとして、まずはウェーブライダーのプロポーションを見ていきましょう。


 先ほどの写真に、ビームライフルとハイメガランチャーを装着した状態です。
 意外と塗装もいい感じで、今までほど無茶苦茶な塗りミスなどは目立ちません。


 前面と上部から見た図。


 足の裏やブースターにもちゃんと塗装がしてあります。
 意外と細かい部分もはみ出さずに塗れているので、ヘタレな私としては塗りなおさずにすむのがありがたい。
 ウェーブライダーの欠点としては、スタンドがないので、安定して飾れないという事。そして…………変形までの行程です。


 ウェーブライダーはこの三つのパーツで構成されます。
 下のはシールドで、右のは上半身、左のは下半身もどきです。
 もどきというのもそのはず、下半身じゃあないんです。


 ウェーブライダーに変形させた時には、この写真のパーツが余ります。
 腰と首と顔と両手と胴です。
 そう、余るんです。完全変形じゃありません。まあ元々このサイズの完成品で完全変形はありえないのは解ってましたが。
 詳しく可変部を見て見ましょう。


 これが上半身です。胸のパーツが跳ね上がり、その中に肩関節が収納されます。
 緑の矢印はウイングの可動部分でして、これのおかげでウイングがかなり動きます。むしろ動きすぎます。ちょっと邪魔だったりする。


 足ですが、これはリ・ガズィの変形を踏襲して進化しています。黄色の矢印の箇所は上下にスライドし、ブースターを出すことができます。足は土踏まずを基点としてつま先側が可動し、ふくらはぎ内部へ押し込むことができます。それにより膝関節が上へとせり出し、(左の写真の)右の足のように太ももを前方へと持ち上げれるようになります。
 右の写真は、変形用の追加パーツでして、これが下半身の代わりを果たします。腰のサイドアーマーを取りつけ、足も取り付けます。
 左右両方の写真にある赤い矢印の部分がそれぞれ対応しており、右の写真のデッパリに左の写真の穴をはめることにより、ウェーブライダー形態での足を、関節に負担をかけることなく固定します。
 しかしながら、上半身と下半身を取り外し、首を取り外し、胴を取り外して、両足を取り外した後で、変形用パーツにそれぞれ装着していくというプロセスの多さが「変形する」というよりも「別の物へ組み替えている」という感覚で、ちょいと違和感があります。またコレが壊れそうで怖いんですわ。可変と可動のために強度を捨てたって感じですね。

 続いては、モビルスーツ状態を。


 うわ、ちょっと傾いてる(汗)
 気にせず続けます。先ほども書きましたが、塗りに関しては変なはみだしやら塗りミスはたいしてありませんでした(スタビライザーの白い部分はミスだけど)。ただ、私の購入したものだと、パーツがゆがんでいるというのが少々……。
 スミ入れも控えめで、中々いい感じ。


 可動ですが、赤い矢印の部分に横方向への回転軸があるため、腕の可動範囲は結構広いです。ただし、肩はあまり上がりません。左腕の状態で、肩を上げれる最大です。やっぱり45度って所ですかね。首は結構動きます。
 足は右の写真のように膝の可動も良好です。ただし、変形機構があるために、変な感じに膝がせりだしたりすることも多々あります。やろうと思えば片膝立ちも可能です。
 腰アーマーはたいして動かないので、あまり太ももを上げると取れます。


 ただし、後ろの腰アーマーはだいぶ動くので、左の写真のように思い切った踏み込みが出来ます。
 開脚範囲も広いので、接地性さえ気にしなければポーズも取り安いです。
 続いては内部の説明を。


 少々見えにくいですが、左右の写真にある黄色の矢印と赤い矢印がそれぞれ対応しており、はめ込むことにより上半身パーツと胴内部を固定します。なお、はめ込む際に、背中にあるスタビライザーや羽が邪魔になります。


 左の写真の黄色い線が、上半身と下半身のさかい目です。これは尻の部分にあたる写真ですが、赤い矢印同士が対応しています。右の写真が何かというと、これが後ろの腰アーマーなんです。なぜか、上半身(背中と腰の境目くらいかな)に腰アーマーを装着するのです。
 ま、かなり動くんで良いかな?


 付属品です。
 握りこぶし、ビームサーベルの持ち手、変形用フレームです。この他に射撃用の手首もあります。


 武器です。
 上から、ハイパーメガランチャー、ハンドグレネード、シールド、ビームサーベル、ビームライフルです。


 ハイメガランチャーとビームライフルは銃身が伸び、グリップの収納も可能です。
 ただし、ハイメガランチャーは重すぎ・デカすぎでろくに構えられません。


 ろくに、構えられません(ぉぃ

 さて、総合的な評価を。
 腰の可動はそこそこ良好。各関節も程よく動きますし、プロポーション自体が結構格好いい。
 ただし、無茶な変形がヤバい。ウェイブライダーもMSも両方ともプロポーションは良いんですが、中途半端に本体にも変形機構を付けたために強度が著しく低下してます。かといって、アクションフィギュアとしての完成度が低いわけじゃ無く、むしろ及第点は楽々突破してます。ZZが変形を捨て、強度を高めたのに対し、こちらのZはどっちつかずでハンパになっちゃった。おそらくそれが唯一にして最大の欠点でしょう。
 ビームサーベルの刀身が長いのは、個人的には高得点。ビームライフルに装着して、ロングビームサーベルにも出来ますので、それだけまた高得点(ぉぃ
 ちょこっと動かした感じだと、変形機構をいくつか接着して固定したら、かなりアクションフィギュアとしての質も上昇すると思います。
 やっぱり変形機構があるせいで、どうしてもこわごわと扱わざるを得ないって感じですね。何度も言うけど、MIAとしては全然悪くは無いんだけどなぁ……その点は惜しい。
 Zが好きな人は是非。興味ない人でも、最後の写真で惹かれたら買いです。
 現在はすでにエクステンデッド版が出ているますが、こちらと一長一短なので熟慮して買うか、両方買ってニコイチにしてしまいましょう。

評価箇所(最大点数) 点数 理由
可動(20点) 15 可動範囲自体は悪いものではない。
変形の副産物で色んなところが動くので、それを利用してポーズをつけるのもあり。
付属品(10点) 8 ハイメガランチャーが重すぎるのは残念。
ビームサーベルの刀身が格好良く、ビームライフルにも付けられるのは良い。
プロポーション(20点) 17 MS時もウェーブライダー時も格好良い。
細部ディティール(10点) 6 もう少し頑張って欲しかった。
関節保持力(10点) 3 ゆるい。変形の代償だろう。
変形させたら固定されるのだが、MS状態だとゆるゆる。
アクションベースなどで浮かせて飾るのがベター。
コストパフォーマンス(10点) 8 1500円でこれなら充分。
満足度(20点) 15 気に入ってはいるのだが、変形がほとんど組み替えという荒技。
それなのに、半端に組み込まれた変形機構で関節の保持力や接地性が犠牲に。
ハイメガランチャーが構えられないのは残念
合計(100点) 72点



      

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